セーケのほぼ毎日コラム

弱アンダーは間違っている?

 雑誌の記事などで『弱アンダーをキープし…』などの記事をみたり発言を聞くことがある。弱アンダーをキープってなんだろう。キープしていたら外に膨らんでしまうのだが…。また、アンダーステアである限りアクセルオンができないのだが…。

 そもそも何故『弱アンダー』なのだろう。ここにフォーカスして想像力の翼をひろげ、自動車発生以来のサスペンションシステム、タイヤを探求してみた。そこで分かったことは、ステアリングのアンダーやオーバーを強く気にし始めたのが1960年代だったことが分かった。当時のクルマは構造的に『アンダーステア』だったのだ。ステアリングの切り角に素直に比例するコーナリングではなく、膨らんでいくということだ。

 『弱アンダー』とはそのアンダーを極力抑えてニュートラルステアに近づけたという意味となる。したがって、スポーツカーのエンジニアたちは弱アンダーをもって良しとしているわけではなく、ニュートラルステアを求め続けたいのだ。

 ドライバーも奮闘し、導き出したのが『フロント荷重』というものだ。方向舵はほぼフロントタイヤが担うわけだから、タイヤが地面を押さえる圧力を高めることで方向舵としての仕事をさせようというわけだ。

 さて、現代のクルマを見ると、市販車はほぼアンダーステアのセッティングとなっている。これは『曲がらないクルマによって事故を防ぐ」という考え方だ。曲がらないのだから速度を充分落とさねばならない。事故の原因は速度の問題だけではないのだが、少なくとも大きな事故要素のひとつを取り除くことができる。この状態で『弱アンダー』なる表現はまったくピンとこない。まして『弱アンダー』と書きながら『オン・ザ・レール』とも言い出すと、もう末期的にわけがわからない。『オン・ザ・レール』とはニュートラルステアそのもの。こうした矛盾を混在させてしまう理由は、第一に、じつは考えていない。第二に、クルマは物理でのみ走るということを忘れているかだ。

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